本田未央という少女の魅力

衝撃的に受け止めた人が多かったシンデレラガールズ6話。
そして、ちゃんみおこと本田未央に対する批判のような声をちらほら見かけるのですが、自分はそう思わなかったので。

 「無名のアイドルがデビュー最初から観客満員で大盛り上がりとか、そんなわけないだろう」というのは確かにその通りなのですが、未央が自分達のデビューミニライブが盛り上がる姿を期待・想像してしまったのはちゃんと理由があります。

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3話のライブ後、未央たちにPが掛けた一言です。

「この体験をしっかり自分のものにしてください」

“自分のものにする”という言葉は「アイドルの一員としてステージに立った経験をこれからの糧にする」ということです。
「アイドルのライブはこういうものだから忘れずに」という額面通りの意味だけではありません。
しかし、アイドルとして初めて立ったステージから見た光景は3人にとってあまりにも眩し過ぎた。
その体験を昇華させ、Pの言葉の真意を汲み取るのが難しいのも分かります。

未央がイメージしていたライブ会場の姿とはかけ離れた光景が広がる。
しかし未央と対照的なのがラブライカの2人です。
同じ会場、同じお客さん、そして盛り上がりもそこまで大差は無かったんだろうと思います。
でも、未央は落胆し、ラブライカの2人は安堵の表情。
それは、ニュージェネの3人とは違い、初めて自分たちが立つステージだったから。
比較対象となる基準を持っていない「0からのスタート」だからです。

自分の感情を上手く抑えられない未央。
でも、Pに吐露するシーンを思い出して下さい。
「クラスのみんなに声かけて私バカみたい」
「前のステージみたいに盛り上がると思ったのに」
「私がリーダーだったから?(盛り上がらなかった?)」
全て自分自身に対する悔しさから出てきた言葉のように聞こえませんか?

「Pのプロモーションが足りなかったせい」とか、「会場がいけない」「お客さんのノリが悪かったから」というような、責任を他に押し付ける言葉が一切出てきていないことにも気付きます。
他人のせいにしてしまえるなら、そしてそれを口に出せたら楽になれるでしょう。
自分に対して言い訳が出来るんですから。
でも、それをしなかった。
そのような考えが及ばなかったのかもしれない。
未央の性格の一端が表れているシーンだと感じました。

「今日の結果は当然のものです。」
未央がPの話を途中で遮った格好になってしまったので、その後に続くであろう言葉は聞けずじまいでした。
元々3話のライブに3人を出すのはあまり乗り気でなかったP。
「まだ早い」と。
まるで今回のようになってしまう恐れが見えていたかのようです。
あの言葉の本意と続く言葉はきっと重要な意味を持って今後出てくると思います。
それは7話かもしれないし、もっと後になってからかもしれない。

Pはあの位の観客数でも十分だという。
確かに、無名アイドルのデビューライブとして考えたら十分なのかもしれない。
でも、十分かもしれないけど、決して満足してはいけないんです。
そこで止まってしまいます。
アイドルとしての人気も成長も。

会場の広場を満員にさせられなかったという未央の想いは驕り・自惚れと感じた人が多いのかもしれませんが、見方を変えると物凄いプラス思考と捉えることも出来ます。
「自分たちなら会場を満員に出来るくらいの魅力がある」と信じて疑っていなかったわけですから。
度が過ぎるほどのプラス思考。
卯月や凛は持っていないものです。
もしかしたら将来それが武器となって他の2人を、ニュージェネを助けることになるかもしれない。
そんなことをぼんやり思ったりします。

未央はまだ15歳です。
子供ではないかもしれませんが、大人ともいえない微妙な年齢です。
アイドルに憧れ、輝いている光の面しかまだ知らない。
大人の目線から見たら幼く未熟に見えて当然です。
でも、そんな未熟な年齢ならではの真っ直ぐで純粋ともいえる想い、そこが眩しく魅力的に感じることはありませんか?

“悔しさをバネにする”と言葉で言うのは簡単ですが、少し前までアイドルでもなんでもなかった15歳の少女が受け止めるには、まだちょっとだけ難しかったという今回のお話。
その未央が、今回の壁をどのように乗り越え、アイドルとして輝くことが出来るのかどうか、暖かく見守ってあげてもいいのではないでしょうか。

“誰かを笑顔にしたい”
未央がアイドルになりたかった理由の1つに挙げているもの。
それにはまず、自分が笑顔にならないとね。

 

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ちなみに、今回のライブイベント会場のモデルとなった池袋のサンシャイン噴水広場は「新人アイドルの登竜門」として有名で、過去アイドルマスターのCD発売イベントも度々行われてきたアイマス由緒ある場所だったりします。
2次元と3次元、うまくリンクしてますね。


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